NISAのデメリットについて考えてみる
2014年から導入されるNISA(株や投資信託(投信)などの運用益や配当金を一定額非課税にする制度)ですが、果たして非課税にになるというメリットだけで、デメリットは存在しないのか?
推定では初年度に約500万人もの利用者が見込まれているだけに、今回はそのNISAのデメリットについて触れてみたいと思います。
5つのデメリット
売却後の再投資が不可能
非課税期間は5年間と設定してあります。仮に、NISA口座に投資した商品を売却したとして、その資金を基に再投資を行おうとした場合、2回目は非課税対象になりません。つまり、ある程度口座に資金を保有しておかなければならないという事になり兼ねません。
他の口座との損益通算が不可能
上場株式・外国為替証拠金取引・デリバティブ系商品等は、一年間における損益を合算することができますが、NISAではこのような他の口座との損益通算ができません。例えば、株式の利益が大きくてもFXなどで損失を被った場合、損益通算によりその分税金を払わなくて済みますが、NISAの場合は例え損失が出ても他の1年分の所得と合算して合計所得を減らし、減税対策とすることができません。
1人1口座。4年間の間、他金融機関への移行不可能
NISA口座申込みは2013年10月から開始となりますが、一度NISAの口座を開設すると最低4年間はその口座を使い続けなければなりません。1人1口座と決められているので、一度開設してしまえば他の金融機関への変更が出来なくなっています。
その為、口座を開設する場合は各業者を比較して慎重に選ぶ必要があります。
既存の保有株式、投資信託は移行不可能
現在既に保有している株式、投資信託はNISAの口座へ移行することができません。これから始める新規の投資だけが対象という事になりますね。まだ投資を行っていないユーザー向けのサービスだという事が伺えます。
銀行のNISA口座ではETFやJ-REITの購入が不可能
銀行のNISA口座では株式や投資信託は購入可能です。しかし、ETF(上場投資信託)やJ-REIT(上場不動産投資信託)などは購入できないので注意しなければなりません。多い銘柄で幅広い投資を望むのであれば、銀行でなく証券会社の方がいいでしょう。
NISA口座を使った投資をした方がいいのか?
後存知の通り、FXやバイナリーオプションはこのNISA口座は対応外なので、気にしたところで意味がありません。しかし、NISA口座を使った取引に切り替えた方が効率よう利益をあげることが出来るのか?というと話は別です。
正直なところNISAはデメリットさえクリアしてしまえばメリットの恩恵は大きいです。税金が免除されるという点だけを見ると、これまで投資を行ったことがない方が投資を始めるきっかけにもなるでしょう。しかし結果を見たときに、勝ちやすいという点ではバイナリーオプションの方が上回ると思います。
税金の面を考えると国内だと一律20.315%の税金がかかってしまうので、バイナリーオプションをやるなら海外業者になると思いますが、どうしてもNISA口座を開設して取引を行いたいという方は、NISA口座のリスクヘッジとしてバイナリーオプションを活用するのも一つの手段ではないでしょうか。