弁護士に相談?バイナリーオプションで詐欺被害にあわないための方法
目次
バイナリーオプションの詐欺とは?
バイナリーオプションについて検索すると、「詐欺」といった言葉がよく出てきます。詐欺といわれているものには大別すると2通りありまして、1つはバイナリーオプション業者の詐欺、もう一つはバイナリーオプションの攻略法詐欺です。
ここでは、一つ目のバイナリーオプション業者の詐欺について記述しようと思います。
バイナリーオプション詐欺業者の特徴
バイナリーオプション業者には、国内業者と海外業者があります。国内の業者については、金融庁への登録が必要です。
逆に、登録されている金融取引業者での取引であれば安心といえます。
ただし、バイナリーオプションに関して金融庁の規制が厳しくなっていることにより、国内業者でのバイナリーオプションは取引方法に制限があり、大変使い勝手が悪くなっています。
そのため、一般にバイナリーオプションというと海外業者での取引が主流となっています。まともに営業している海外業者も多くありますが、中には最初から顧客を騙すことを目的とした業者もあります。
返金も出金申請も受付ない
こういった業者の特徴としては、顧客が不利になるような条件での約定が多くあるとか、大きく利益を上げると口座が凍結されるなどの特徴がありますが、突き詰めると返金されない、ということが最大の特徴です。
基本的に、詐欺のバイナリーオプション業者は、顧客の入金した資金はすべて業者の利益と考えており、計算上損失にしてしまえば返さなくてもいいわけですし、利益になっていればそれを無効にしてしまえばいい、という考え方です。
FXであればきちんとした業者であれば、顧客の取引結果の利益に対応するために、市場で注文を出してヘッジをしているはずなのですが、詐欺業者は最初から顧客の資金を呑んでしまうつもりなので、そういった対応はしていないのです。
ですが、バイナリーオプションはオプション取引なので、市場にヘッジを出す必要が無いため、その辺りの判断が難しくなるのかもしれませんね。
バイナリーオプション詐欺の見分け方
海外の業者であっても、金融機関はその所在地の国の法律において規制を受けています。したがって、所在する国での認可を受けているような業者であれば問題はないでしょう。
ただ詐欺業者は、認可を受けるどころか所在地や連絡先すらはっきりしないことが多くあります。所在地が記載されていても、海外の地名があるだけで、それが実在するものかどうか定かではありません。
こういった業者では、出金や取引内容について問い合わせをしようとしても連絡がつかないようなことがありえます。
見分けるために、規約を確認すること、所在地や連絡先、連絡方法を確認すること、口コミなどの情報で調べること、国内での営業の実績を確認することなどが重要といえるでしょう。
バイナリーオプションで詐欺にあったらどうする?
不幸にして詐欺業者に入金してしまい、返金されないなどのトラブルが起こったらどうしたらいいのでしょうか?
海外業者は金融庁への登録がありませんから、当局による検査、摘発ということに期待はできません。
バイナリー被害で弁護士への依頼方法と費用
弁護士に依頼するには費用が掛かります。その費用は以下の通りです。
バイナリー詐欺の弁護士への依頼料
①相談料1時間5000~10000円
②着手金10万円~
③報奨金経済的利益に対して〇%といった契約。返金された場合、返金額は弁護士に依頼しなければ得られなかった「経済的利益」とされますので、その全額に対しての〇%、となります。
④時間制報酬依頼内容に対する弁護士の稼働時間に対するものです。1時間〇円(弁護士や契約内容によって変わります)といった形になります。この場合、日当はかかりません。
⑤実費解決のために実際にかかった費用です。出張費、裁判所への出頭費、交通費、宿泊費、通信費、印紙代、郵便代などです。
⑥日当出張日当や出頭日当がかかる場合があります。
よくCMやサイトの広告などで、「相談料、着手金無料」などといったものを見かけることがあると思いますが、よく見ると、過払い金請求やB型肝炎訴訟など依頼内容が限られたものとなっています。
これは、高い確率で成功報酬が得られ、また弁護士の仕事の負担が大きくないものだからです。バイナリーオプションの詐欺に関して弁護士に依頼する場合には適用されないでしょう。
バイナリーオプションの詐欺の場合、まず業者を特定するところが難しいです。特定するためには、まず刑事告訴が必要でしょう。
刑事告訴に関しては、警察が犯罪と認定すればその後の捜査は警察の担当となりますが、告訴に係る事務手続きの費用は弁護士に請求されるでしょう。
有罪判決でもお金が返ってくるとは限らない
その後の裁判は、検察が担当しますが、それで有罪となってもお金が返ってくるわけではありません。返してもらうには民事告訴が必要となります。刑事で有罪となっていれば、勝訴はできるでしょう。
ただ、その業者に返済能力があるかどうかは別問題で、現金で返済できないとなれば資産の差し押さえとなりますが、差し押さえる資産もない可能性が高いでしょう。
こういった場合でも相談料や着手金は返ってきませんし、時間制報酬の形をとっている弁護士の場合、その費用も掛かります。
また、加害者が外国人の場合、海外に調査や交渉に行く場合にはその費用は依頼者の負担となり、また弁護士の時間を拘束した分の日当がかかる場合もあります。
こう考えますと、現実的に弁護士に依頼してもあまりメリットがない場合が多く、また弁護士のほうから断る可能性が高いでしょう。その場合でも、相談料は取られます。
これじゃ弁護士の方が悪質なんじゃないかって思ってしまいますよね。
バイナリーオプションは二次被害にも注意
こういった事情があるため、最近はバイナリーオプションの詐欺に対する集団訴訟などを呼びかけるような団体のサイトを見かけますが、これも弱みに付け込んで詐欺被害に遭う人、つまり騙されやすい人の情報を集めて、それを利用したり販売しようとする悪質業者の可能性が高いといえます。
こういったサイトは、弁護士どっとこむのような正規の弁護士の団体が運営するものではなく、そもそも弁護士でも当事者でないものが弁護士をあっせんするような行為は違法でありますので、まともでない可能性が高いでしょう。
バイナリーオプションで詐欺にあわないためには?
海外業者だからといって、それが詐欺であるわけではありません。普通に検索すれば、まともな業者の情報のほうが多いはずです。それなのに、詐欺にあってしまう人がいるのはなぜでしょうか?
それがどんな理由であるとしても、情報弱者で、かつ安易に儲けたいという人がカモにされますので、大事なことは努力も勉強もせずに儲かる話はないということを肝に銘じることです。
また、業者を選ぶ際には、国内での営業実績がきちんとあるかどうか、出金拒否などのトラブルがないかなどを客観的な情報から集めて判断するのは当然です。
過度なボーナスなどのサービスのある業者などにも気を付けるべきでしょう。海外業者でもまともなところはたくさんありますので、常識的な判断能力があれば、詐欺の業者に騙されることはないでしょう。