08/19為替と今後の景気動向 貿易収支4ヶ月連続赤字
赤字と聞くとどうしても悪い印象がありますが、原油安と好調な輸出があり、基本的に良い方向と考えていいのではないかと思います。それよりも気を付けておきたいのは、GDPの低下、そして内需の低下です。国内で経済が回らず他国への輸出で景気が一喜一憂してしまうのは国家としての存亡が危ぶまれます。韓国が似たような体型で成長はしましたが、ウォン高になった途端に国家存亡の危機とも言える経済状況になっているのを見ているだけに早めの対策を考えたい所です。
一番は減税などの内需対策を打つことが大事ではないかと考えがちですが、はっきり言って少子高齢化が進みすぎて減税をすると年金や社会保障費をまかないきれなくなる恐れがあります。同水準の高い社会保障がなされている国は往々にして消費税は10%近くあるのに対し、日本はいままでが安すぎたのでつけが回ってきていると考えてもいいのかもしれませんね。
食品等生活必需品を覗いた租税を上げていくのが対処の方法かもしれませんが、すでにタバコ、酒、ガソリン等取れるところからは多くとっているのが現状と言ってもいいでしょう。
タイの爆弾事件の影響は?
日本の方も巻き込まれてしまったタイの爆発事件。被害にあった方の一日でも早い回復を願うばかりではありますが、今後のアジア諸国の通貨価値をも揺るがす事件であった事も知っておきましょう。報道されている限りでは全政権の内乱の可能性など様々な憶測が飛んでいますが、原因の究明を急がなければタイの通貨であるバーツの下落は止まらないのではないかと考えます。リスクがあると間違いなく通貨の価値が下がるからです。
それにつられる様にアジアの新興国の通貨価値も下がっていきます。一番わかりやすいのが中国の人民元です。中国自体でも爆発事故があり、さらにはその爆発に有毒物質が含まれている可能性が高いとなると<価値が下がるのは当然です。ただでさえ中国株でリスクを見せたわけですし、タイミングが最悪だったのも事実ですが信頼性と言った面でも低下は免れないでしょう。
今日の為替予測
本日は米指標の発表もありますが、日本市場ではタイ、中国での爆発事件を受けてアジア通貨は軒並み安値を付けています。しかしながらそうなると日本円は高くなるのが通例で、リスク回避の円というのは変わらないと考えます。基本的には米指標の発表まではそういった形になるのではないかと考えられます。
中国株はまた下がる可能性を秘めているのでそのあたりをみつつ日経平均に目を光らせておく必要はあるでしょう。指標発表後はドルに引っ張られると想像できるのでそちらに徐々にシフトチェンジをしていく形で、取引は可能です。狙い目は多い日なのでしっかりと取引をしておきましょう。