05/12 為替と今後の景気の動向 堅調の米ドル/円
米雇用統計の内容を考えてもここまで持ち直すのが早いというのが正直な感想で、1ドル=120円台まで円安が進んだ昨日の相場です。これにもしっかりとした理由があり、ドルが高くなる、円が安くなるのは本来の通貨自体の強さもありますが、発表される様々な指標や金利などが関わってきます。
米長期金利の上昇
※チャートはYAHOOファイナンスのものを利用させて頂いています。
今回の1ドル=120円になった最も大きな要因と考えられるのが、長期金利の上昇です。雇用統計が弱く、次の重要指標である、小売売上高までは円高傾向で動きが少ないかと思っていましたが、長期金利の上昇が米ドルを持ちこたえさせた要因と言ってもいいでしょう。
金利があがるのは景気が好調であるというのは間違いありません。最近では経済成長が減速した中国が金利を下げつつあるのは有名な話で、判りやすい例ですね。
小売売上には期待がかかる
次の重要指標でもある「米小売売上高(前月比)」と「 小売売上高(除自動車)【前月比】」には注目しておきましょう。長期金利が上昇している事もあり、内容に期待をすることもできます。残念ながら早期の政策金利の上昇はないと考えられるのですが、内容次第では119円台、118円台へ戻るドル安が起こる可能性もあるので注目しておく必要があり、逆にドル高/円安が加速する可能性も未だに十分あるのです。
今日の為替予測
今日の米ドル/円は前日の流れを引きつぎ若干の円安傾向が出るでしょう。注目しておきたいのは、ユーロのギリシャ情勢でしょう。特にギリシャの動向には注意が必要で、直接は関係なく感じますが何か起こった時のリスク回避の円買いには用心が必要です。
ギリシャ情勢しかり、重要な指標がない日は、日経平均等の株価と要人の発言に注目。ギリシャ方面で動きがあれば円高の可能性が十分にありえます。ドル/円はある程度底が固い状態になっているので大きな反転はないでしょうが、備えておいて損はありません。